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読書メモ

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古典部シリーズ(「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「ふたりの距離の概算」「いまさら翼といわれても」)

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古典部シリーズ(「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠まわりする雛」「ふたりの距離の概算」「いまさら翼といわれても」)

米沢穂信 著 角川文庫&単行本 2017.6.1.読了 ★★★★★

第一冊目の「氷菓」は著者のデビュー作で2001年刊。六冊目の単行本「いまさら翼といわれても」は去年、2016年に出たもの。15年間続いているシリーズで、この先も続きそう。正直「氷菓」を読み始めたときは内容も、人物造形も、物足りなかった。それが、一冊一冊、読み進めるごとに、どんどん面白くなっていく。

これといって大きなドラマがあるわけではない。学校生活の中の、目立たない疑問。それに興味を持ち、謎を解き明かしていくうちに、意外な事実が見えてくる。その経過で登場人物たちが味わう切なさや苦さ。ごく普通の高校生の、等身大の願いや悩みを描いているのに、どんどん話に引き込まれていって、目を離せない。最後の二冊なんて、本当にこれといった事件があるわけでもないのに、不思議なほどの緊張感が漂っている。

近年賞をとりまくっている作家の誕生から、成長、成熟を追える、非常に興味深いシリーズです。次巻が楽しみ。
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