高田崇史 著 講談社文庫 2018.3月読了 ★★★★
神の時空シリーズ第2弾。弟橘媛の血を濃く受け継ぐ女性が殺人事件に巻き込まれる。
時系列は、第1巻の少し前。
以下、気になった場所のメモ書き
<走水神社> 神奈川県 三浦半島南東部 観音崎 (浦賀の近く)
創立年代は不明 一説によると景行天皇40年 西暦110年頃
主祭神: 弟橘媛 日本武尊
長い年月をかけて富士山からたどり着いたという伝説の湧水がある
別宮 弟橘媛に殉死した侍女たちを祀る
<熱田神宮> 名古屋市
主祭神: 熱田大神 = 草薙剣に宿る霊 一説には日本武尊 →間違い?
草薙剣を御魂代とする天照大神 →間違い?
熱田大神とは・・・?
●源頼朝の母親は熱田神宮の大宮司の娘 神宮西側の誓願寺の辺りで生誕
●清雪門 「不開門」あかずの門 天智天皇7年(668年)新羅の僧が草薙剣を盗む事件が発生
●盗難の18年後の朱鳥元年(686年)草薙剣が天武天皇に祟り、熱田社に送られた(日本書紀)
●古地図を見ると、尾張の「地の果て」に建てられていた。海に突き出した細長い半島の突端
●「熱田」-あたーワダツミ、仇、寇、他、異 海神 朝廷に逆らっていた人々
白鳥古墳: 日本武尊の御陵といわれる。熱田神宮近く
断夫山古墳: 宮簀比売(みやずひめ)の御陵 熱田神宮公園内
<伊豆山神社> 東京から熱海に向かう少し手前 市街北部
主祭神: 瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)神武天皇の祖神 伊豆大神と言われる
天之忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)瓊瓊杵尊の父神
幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)瓊瓊杵尊の母神
創建: 孝照天皇の御代 二千数百年以上前
●役小角が伊豆に流された際、この神社で修業を積んだ
●源頼朝がこの神社で源氏再興を祈願した その後北条政子とこの場所で結ばれた
<日本武尊> 日本を代表する怨霊の一人?
古事記: 第十二代景行天皇第三皇子「倭健命」幼名「小碓命」「倭男具那命」
日本書紀:第二皇子「日本武尊」 幼名「小碓命」「日本童男 やまとおぐな」
母: 吉備臣の祖で若健吉備津彦(わかたけきびつひこ)の娘 針間之伊那毘能大郎女
<弟橘媛>
古事記: 弟橘比売
日本書紀:弟橘媛 忍山宿禰の娘
●走水の海(浦賀水道)で入水
●弟橘媛を祀った神社: 走水神社
橘樹神社(神奈川県)
橘樹神社(千葉県茂原市 社殿裏を弟橘媛の御陵と伝える)他多数
●弟橘媛に因んだ地名: 木更津(君去らず)袖ケ浦 袖ヶ浜
<白鳥伝説>
日本武尊に因んだ神社:「大鳥」「白鳥」「妻恋」「吾妻」「武」「建」の名の付く神社
白鳥→白獲り→鉄を奪う為の戦い 日本武尊の東征は鉱山地帯の跡地とほぼ一致
弟橘媛 弟=火処 橘=立つ火花=踏鞴製鉄 「火処に立つ火花の媛」一大鉱脈を持つ豪族の娘
<真清田神社> 尾張の国一之宮
祭神: 天火明命 大国主命 龍神
由緒:
「御祭神『天火明命』は別名『天照国照彦天火明櫛玉饒速日命』とも申され、皇祖『天照大神』の御孫神に当たります。神代、大和國(今の奈良県)葛城山麓『高尾張村』をご出発され、神武天皇三十三年三月三日、尾張國の当地にお鎮まりになられました」
ー尾張氏の本拠地は元々葛城だったが時代と共に尾張の地に移った。
ー尾張氏の祖先は物部氏。古代最大の戦、武の氏族。多くの鉄を一手に握っていた。
<石上神宮> 奈良
剣をご神体としていると言われているが、実際は物部氏の壮大な武器庫だった
今は巧妙に隠されているが、その他にも祭神がいる
<出雲健雄神社> 奈良 石上神宮の楼門前の高台に位置する
摂社: 出雲健雄神社
式内社
祭神: 出雲健雄神
由緒: 出雲健雄神は草薙剣の御魂である
●平安時代建立の拝殿は国宝
<猿投神社> 愛知県豊田市 (猿投温泉)
祭神: 大碓命 社殿によれば享年42毒蛇にかまれ死亡 日本武尊に殺害されたのではない?
<大宮巌鼓神社> 群馬県吾妻郡東吾妻町
祭神: 日本武尊と上妻姫との間の皇子? 上妻姫 →吾妻姫
<陰陽五行説>
十干十二支も含まれる
五行の「春 夏 土用 秋 冬」や「東 南 中央 西 北」は、
「青 赤(朱) 黄 白 黒(玄)」とそれぞれ対応する 青春 主夏 白秋 玄冬など
平安京 「四神相応」 東に青龍 南に朱雀 西に白虎 北に玄武 を配置