川瀬七緒 著 講談社文庫 2016/11月読了 ★★★★
江戸川乱歩賞受賞作。
【ネタバレ】いざなぎ流に近い呪術者集団による殺人。ただし殺害方法は呪術ではなく、刃物を用いたもの。自分たちの子供を無残に殺したものたちを、何十年にもわたって探し続けた末にようやく見つけう出し、十年間呪殺を試みたものの果たせず、物理的な方法をとるにいたった。
犯人を追うのは、被害者の孫の女子大生の依頼を受けた、文化人類学者。呪術関係の第一人者ならではの視点で地道に証拠を集め、真相に近づく。
ううん。とても面白いんだけれど、この著者の他の作品を読みたい、とは思わなかった。何か肌に合わないというか、根本的なものの考え方が合わないというか。深い恨み、というものを、どうとらえるか、という点で。