我鳥彩子 著 集英社オレンジ文庫 2016/11月読了 ★★★
我鳥彩子氏は、以前の作品「贅沢な身の上」が大変印象深いんだけれど、最近このメモでは、以前の作品についてばかり書いているような気がするので、「贅沢な身の上」についてはまたにして、「Fが鳴るまで待って」について。天才チェロ奏者と女子高校生のご町内ミステリー。女子高校生がチェロを習い始める話なので、チェロや音楽についていろいろ触れられていた興味深い。作者がチェロを弾く人みたいなので、楽しく書いているんだろうな、と思う。お話は、最近の流行りのちょっとホラーの入った和ものミステリー、といった感じで、なんということもないんだけれども、なぜか好きだ。この作者の作品は、「贅沢な身の上」もそうなんだけれど、なんというか、大人の視点があって落ち着ける。というわけで、続編希望。